桃瀬かりんの徒然台詞

思うがままに、のんびりお話を書いてます。

赤に染まる

僕は、白い薔薇が大好きだった。 でも君は、白薔薇を馬鹿にしたね。 赤い薔薇の方が綺麗だって。 僕はそれが許せなかったんだ。 限界を迎えた日、君の嫌いな白薔薇の目の前で、君の喉を掻き切った。 その時、庭に咲いていた、僕の大好きな白薔薇に、君の鮮血…

七夕の涙

この暑さどのくらい続くかな? 織姫は彦星に天の川の水をかけながら、無邪気に笑う。 「今年は会えたね!」 今年の七夕は晴れだ。来年はどうなるかわからない。来年も、その次も…。 彦星と無邪気に遊んでいた織姫は、空を見てつぶやく。 「もう、いかなきゃ…

私の記憶

(僕の正義の続きイメージです) ーーーーーーーーーー 「この暑さ、どのくらい続くかな?」 私は、彼の墓石に水をかけながら問いかける。 私は別の土地の大学に進学したから、君に頻繁に会うことはできない。 「今年は会えたね」 ようやく、お墓参りにくる…

僕の正義

あの子は、クラスで孤立していた。 何をしたわけでもない。ただ、周りの「好奇心」から対象になってしまった。 「助けてくれて、ありがとう。」 休み時間の屋上で、いつものようにあの子は笑った。 ずっとずっと耐えていたあの子。助けることが正義だと、僕…

学校の帰り、下駄箱をみるとラブレターが入っていた…【企画作品】

学校の帰り、下駄箱をみるとラブレターが入っていた… ○「なんだこれ、手紙…って!よめねええええ!何語だよこれ!」 ●「…屋上で待つ」 ○「うっわ!いきなり後ろから言うな!ってか誰だあんた!」 ●「…宇宙人?」 ○「頭いかれた?」 ●「いかれてない。それ、…

桜の約束(女性2人台本)

人物 ・千歳莉亜(ちとせりあ) ・千歳莉亜(幼い頃・セリフは1つ) ・千歳未亜(ちとせみあ) ・千歳未亜(幼い頃・セリフは1つ) ・ニュース(セリフは1つ) 概要 千歳莉亜 └双子の妹。幼い頃から未亜と一緒に物語を書く。未亜を庇って事故に遭い、そのショックで…

筆の記憶(女性1人台本)

まだ起きていたのかい? ………なに、眠れないのかい…それなら、少し話をしようか。 『昔、絵を描くことが好きな少女がいた。 寝る間も惜しんで筆を動かして、 まるでカンバスが恋人だとでもいうように、方時も離さなかった。 誰に認められるでもなかったが、絵…

KING-2

逝く前に大人しく幽閉されることが利口な選択ですよ。 あなたにはその選択が難儀なようですが。 幽閉を止めるなんて、そんなの知りません。 勘弁して?なんて残忍なのでしょう。 人は皮肉を含んだ哀れみの言葉を一欠片投げかける。 誰もが無機質に同じ言葉を…

KING-1

KING 私を殺す前に、あなたが私を幽閉することくらいわかっている。 この国一の頭脳と言われた私だもの。わからないわけがないでしょう? だからこそ、難儀なのでしょう。 幽閉を止めてくれと叫ぶ国民の声なんて、あなたには知ったこっちゃない。 処刑はやめ…

A-file.5 消えない私と消さないあなた

どうして?? 私を殺してくれないの? 殺そうとするくせに、どうして? 「殺したいほど好き」って言ったのに。 結局誰もそんなこと… 「好き」なんて、マヤカシなんだ。 ……ねえ、どうせあなたもそうなんでしょ???あなただって、どうせ、そういうんでしょ?…

F-file.2 「蒼」

空が…澄んでみえたの 青くて、スーッと目に入ってくるような、蒼い空。 こんなに綺麗だったんだ… え…?どうしたのかって? えっと…難しいな 昨日ね。とってもいいことがあったんだ。 夢かも、幻想かも、そう思っちゃうくらいに、素敵なことが…あったの。 あ…

A-file.4 『喜んでもらえたかな?』

何日経ったんだろう。 なにも教えてくれないあなたが、何か隠してるんじゃないかって 不安になって声を荒げてしまった。 あれからずっと、ずっと連絡はなくて 自分が撒いた種なのに 苦しくて、もう消えてしまいたくって 今日、記念日だ カレンダーに大きく丸…

A-file.3 白天使

あなたは、白い花がよく似合ってた。 花に囲まれるあなたは、とても綺麗だった。 いつだか忘れてしまったけれど 「白い花に囲まれて死にたいな、薔薇とか、チューリップとか」 「綺麗なお花のついた羽を持つ、天使になりたいの」 …って、こぼしてた。 「綺麗…

A-file.2-1 管理対象

『……なぜこんなことを?』 彼は、ガラス越しに唇を動かした。 『キミなら、わかっていたはず。』 彼は認証機にカードキーを差し込み、開いた扉から私の元に近づく。 私は、その言葉を聞きながらあの日のことを思い出していた。 ---------- ーーーキミも大変…

L-file.9 No title

いつからだろう あなたを想ったのは 最初から? あの時から? もう忘れてしまったわ。 実らないこの想い 何もかも忘れてしまえたら どんなに楽なのでしょう あなたの声を聞く度に 心の奥からこみ上げる 伝えたい。でも伝えてはダメ。 忘れたい。忘れられない…

L-file.8 真珠姫

暗い暗い海の底 私はここで1人 自分に問いかける 「なぜ私は1人? 暗い暗い海の底 1度でいいから光を見たい」 明るい明るい真珠の姫 その明るさと裏腹に 1度も光を見ない姫 「いつか私にも 光を見られるのかしら?」 明るい明るい空の上 私はここで1人 自分に問…

L-file.7 鈴花

鈴の音を響かせて あなたに伝えたいの 花の色を香らせて あなたに見せたいの 鈴のようなときめきも 花のようなきらめきも あなたには伝わることがない すこしだけ高くなった あなたの声に微笑んで 薄桃色に色づいた あなたの頬に口付けて 君は静かに微笑んだ…

L-file.6 無

あなたはどんなときに笑うの? あなたはどんなときに涙を流すの? お願い。 そんな顔しないで愛しい人。 あなたにそんな顔をされたら私は… こんなに空は笑ってる。晴れてるのに どうしてあなたの心は晴れないの? 私じゃ変わりになれないの あの女の代わりに…

L-file.5 カゲ

偶然覗いた鏡の中 そっと問いかけ 「鏡に映る貴女は誰?」 「私は貴女。あなたの真実。」 貴女は嗤う 「欲しいのでしょう?」 「テツダッテアゲルワ…」 To take あの人の心を Do love me 奪えるのなら To throw 私の全てを捨てたって To Break 悪魔に魂を売…

L-file.4 Lost

伝えればよかったのに たった一つのそのコトバを 一人ぼっちの列車の中で あなたと友達が笑いあっていた みんなで話した勝負の話 電車を間違えて呆れたこと 友達座らせて自分は立っていたこと たくさん思い出した どうして伝えなかったの たった一つのそのコ…

L-file.3 thanks storys

もしもあなたに会えるなら 私は何でもするのかな 「あなたの元に行ける」とか 言われたら手を伸ばすのかな 私の光は消えてしまった 思い出残し色を奪い あなたは遠くへ旅立つ 私に思い出を残して 「私も連れてって」と 思わず手を伸ばした 光のない人生は 「…

L-file.2 love storys

毎日モノクロ一人ぼっちの毎日「無駄な人生」それが口癖アカルイミライそれは何ですか意味がわからない 「私の生きる意味」誰か教えてください一人の人などいなくたって世界はちっとも変わらないたとえ自分を殺しても世界はくるくる回ってく 毎日カラフルキ…

F-file.1 恐怖感情

やだ…やだ… 体をふるわせる彼女は瞳に涙を浮かべ、首を左右に振り身を捩り、何とか拘束から逃れようと藻掻く。 その振る舞いに違和感を感じ、1度腕の力を緩め彼女を座らせた。 …怖いの。 彼女は消え入りそうな声で言った。 怖いの。思い出して、怖いの。 そ…

A-file.1 『もうそれだけで私幸せだ』

柔らかな日差しが真っ白なカーテンの隙間から差し込み、 窓のそば横たわる彼女を暖かく包んでいる。 私の手を握る傷だらけの彼女の手はとてもか細く、 今にも折れてしまいそうだった。 幸せってなんだろう?彼女は手を窓から差し込む光に向かってもう一方の…

L-file.1 不安

「また来週」 交わした言葉 電車に飛び乗り会いに行く 不安怖い不安怖い 帰りのがらがらな電車の中 そっと口にしたレモネードの甘さが染みた iPhoneのスイッチ入れて 音楽フォルダ開いて 再生ボタンで広がる不安の色 電車に合わせてイヤホンのコードが揺れる…

ご挨拶

はじめまして。 今後、記事を書いていくに当たって はじめにご挨拶と自己紹介をさせていただきます。 わたしは、 暁 りま と申します。 先日より、下記のリンクで画像の作成をしております。 https://rimanoirakatuki.wixsite.com/manoir こちらのブログでは…