桃瀬かりんの徒然台詞

思うがままに、のんびりお話を書いてます。

七夕の涙

この暑さどのくらい続くかな?

 

織姫は彦星に天の川の水をかけながら、無邪気に笑う。

 

「今年は会えたね!」

今年の七夕は晴れだ。来年はどうなるかわからない。来年も、その次も…。

 

彦星と無邪気に遊んでいた織姫は、空を見てつぶやく。

「もう、いかなきゃ。」

 

織姫の瞳には涙が浮かんでいる。

「次は、いつ会えるかな」

1年に1回しか会えないのに、その日も会えるかわからないのだから。

 

織姫は彦星に背を向けると、振り返らずにきた道を引き返していった。

 

「来年も、会えますように。」

 

 

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「この暑さどの位続くかな?」

君は笑顔で僕に水をかけて聞いてきたんだ。

「今年は会えたね」

そして隣にいる君は

「もう行かなきゃ」

「次はいつ会えるかな」と言って頬を濡らした君は振り返らず僕の前から消えた

 


上記太線は、ライブ配信 で読ませていただいた台詞です。

 


作者様:たー様