桃瀬かりんの徒然台詞

思うがままに、のんびりお話を書いてます。

赤に染まる

僕は、白い薔薇が大好きだった。

 

でも君は、白薔薇を馬鹿にしたね。

赤い薔薇の方が綺麗だって。

 

僕はそれが許せなかったんだ。

 

限界を迎えた日、君の嫌いな白薔薇の目の前で、君の喉を掻き切った。

 

その時、庭に咲いていた、僕の大好きな白薔薇に、君の鮮血が飛んだ。

 

ああ、とっても綺麗だ。

 

君の言っていたこと、今わかった気がするよ。

 

僕はその赤薔薇を手折り、自分の部屋に飾ったんだ。

 

外で、薔薇たちの叫び声が聞こえた気がした。

 

 

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「大好きなあの子は、僕の目の前で真っ赤になった……

とっても綺麗だった。

僕は、それを自分の部屋に飾ったんだ。」

 

 

 

上記太線文章は、ライブ配信のコメント欄で投稿されたものになります。

作者様:たー様

 

 

七夕の涙

この暑さどのくらい続くかな?

 

織姫は彦星に天の川の水をかけながら、無邪気に笑う。

 

「今年は会えたね!」

今年の七夕は晴れだ。来年はどうなるかわからない。来年も、その次も…。

 

彦星と無邪気に遊んでいた織姫は、空を見てつぶやく。

「もう、いかなきゃ。」

 

織姫の瞳には涙が浮かんでいる。

「次は、いつ会えるかな」

1年に1回しか会えないのに、その日も会えるかわからないのだから。

 

織姫は彦星に背を向けると、振り返らずにきた道を引き返していった。

 

「来年も、会えますように。」

 

 

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「この暑さどの位続くかな?」

君は笑顔で僕に水をかけて聞いてきたんだ。

「今年は会えたね」

そして隣にいる君は

「もう行かなきゃ」

「次はいつ会えるかな」と言って頬を濡らした君は振り返らず僕の前から消えた

 


上記太線は、ライブ配信 で読ませていただいた台詞です。

 


作者様:たー様

私の記憶

僕の正義の続きイメージです)

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「この暑さ、どのくらい続くかな?」

私は、彼の墓石に水をかけながら問いかける。

私は別の土地の大学に進学したから、君に頻繁に会うことはできない。

 

「今年は会えたね」

ようやく、お墓参りにくることができた。

 

でも、もうそろそろ時間だ。

「もう、行かなきゃ」

 

私は君の墓石に背を向ける。

次、いつこの土地に帰って来られるかわからない。

「次は、いつ会えるかな」

歩き出した私の目からは、涙が流れて止まらなかった。

 

ーーーーーー

「僕の正義」

あの子:高校生の少女。クラスでいじめられていて、屋上から投身自殺した。

僕:高校生の少年。「あの子」の気持ちを身をもって体験して、心を病んで後を追うように屋上から頭身自殺。

 

「私の記憶」

僕(文章内「君」):「僕の正義」の少年。すでに亡くなっている。

君(文章内「私」):「僕の正義」の少年のおさななじみ。

 

 

 

 


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「この暑さどの位続くかな?」

君は笑顔で僕に水をかけて聞いてきたんだ。

「今年は会えたね」

そして隣にいる君は

「もう行かなきゃ」

「次はいつ会えるかな」と言って頬を濡らした君は振り返らず僕の前から消えた

 

太線は、ライブ配信 で読ませていただいた台詞

通常文字は、私の解釈で付け足した言葉です。

 

作者様:たー

 

 

「私の記憶」前?編

rimanoir.hatenablog.jp

僕の正義

あの子は、クラスで孤立していた。

何をしたわけでもない。ただ、周りの「好奇心」から対象になってしまった。

「助けてくれて、ありがとう。」

休み時間の屋上で、いつものようにあの子は笑った。

ずっとずっと耐えていたあの子。助けることが正義だと、僕は思っていたんだ。

 

いつもの屋上。彼女は笑ってこう言った。

「ありがとう、また助けられちゃった。」

 

予鈴がなって僕と別れた後、あの子は屋上から飛び降りた。

 

あの言葉が、僕があの子から聞いた最後の言葉だった。

 

僕は知ったんだ。

あの子と出会ったあの日、飛び降りようとしていたって。

遺書が見つかった。かなり前の日付で。

その下に、書き足されていた言葉。

「ごめんなさい」

 

あの子が見た最後の人間は、きっと僕だった。

 

僕があの子を助けたと思っていたけど、違ったんだ。

僕は、あの子を苦しめていたんだ。

今になって気づいた僕は…

 

あの日僕が助けたあの子は、やっと、少し、楽になったんだ。

やっと、楽になることができたんだ。

あの日の楽になる選択を、僕が奪ってしまった。

 

ーーーーーー

 

あの子が落ちた。

僕は、次の対象になった。

今、ようやく、あの子の気持ち、少しわかった気がしたんだ。

 

あの時だってきっと、わかってあげられたはずなんだ。

いや、わかってあげたかった。

わかってあげないといけなかったんだ。

 

あの子を苦しませてしまったのは、僕だったんだって。

 

そう思えた時にはもう、目の前の君はもういなかった。

 

君に会うことは、できない。

謝ることも、できない。

本音を聞くことだって、できない。

 

君は本当に僕のそばにいたのだろうか。

いや、「最初から居なかったんだ」

 

屋上の上で、僕は笑った。

あの子は、いなかった。最初からいなかったんだ。

そう、思えたらどんなに良かっただろうか。

 

そばに行くことができたら、謝ることが、できるだろうか。

 

 

 

----------

 

「ありがとう、また助けられちゃった。」

あの子から聞いた最後の言葉だった。

あの子が見た最後の人間はきっと僕だった。

僕が助けたあの子は、少し楽になったんだ。

 

 

あの子の気持ち、少しわかった気がしたんだ。

わかってあげられたはずなんだ。

わかってあげたかった。

そう思えた時にはもう、目の前の君はもういなかった。

いや、「最初から居なかったんだ」

 

 

上記太線文章は、ライブ配信 で読ませていただいた台詞となります。

作者様:たー様

 

 

「僕の正義」続?編

rimanoir.hatenablog.jp

学校の帰り、下駄箱をみるとラブレターが入っていた…【企画作品】

学校の帰り、下駄箱をみるとラブレターが入っていた…

 

○「なんだこれ、手紙…って!よめねええええ!何語だよこれ!」

 

●「…屋上で待つ」

 

○「うっわ!いきなり後ろから言うな!ってか誰だあんた!」

 

●「…宇宙人?」
 

○「頭いかれた?」

 

●「いかれてない。それ、入れたの私」
 

○「なるほど、それなら読めるのも納得…って!直接言えよ!」

 

●「だって、恥ずかしい。というか、関心そこ?」
 

○「今話してるじゃん意味わかんないし…って宇宙人!?なんでここにいるんだてかどうして地球の日本のこの学校にいるんだなんで日本語話せるんだなんでこの手紙はよめないんだぁぁぁぁぁ」

 

●「その反応をまってた。おそい。うるさい。」
 

○「は?え?夢なの?俺ねてるの?死んだの?え?なんなの?てかなんなのこれ?」

 

●「宇宙人語」
 

○「いや聞いてねーよ!!!この!手紙の!用件は!なんなんだってことだよ!」

 

●「屋上に来て」
 

○「そうじゃなくて!なぜ「屋上に来い」なのかって話…ああ、頭いてぇ…フラフラする」

 

●「大丈夫?よしよし」
 

○「なんか妙に優しいんだけど…」

 

●「じゃあ、待ってる」
 

○「は!?おいまだ話は…いきなり消えんじゃねぇぇ!!」

 

 

 

○「ぜぇ…ぜぇ…くっそ、なんで登っても登ってもたどりつかねぇんだ…」

 

●「しりたい?」
 

○「うわ!いきなり出てくるななんで浮いてるんだよ本当に人間か!?」

 

●「ちがう。宇宙人。」
 

○「ああああああ聞いた俺が間違いだった絶対夢だこれは夢だ夢だ夢だ」

 

●「はやくして。ループの術式解いたから」
 

○「なんでそんなの使えるんだよ!原因はお前か!」

 

●「魔法使いだから」
 

○「宇宙人じゃねーのかよ!」

 

○「…んで、なんでここに呼び出したんだよ」

 

●「私帰る」
 

○「そうか…は!?」

 

●「帰る」
 

○「苦労してここに来た意味!もう一生分かってくらい驚いたわ!目玉飛び出るわ!」

 

●「おもちゃ」
 

○「え」

 

●「帰る前に遊びたかった」
 

○「え」

 

●「それだけ」
 

○「はぁ!?!?!?ってなんだよあの未確認飛行物体!」

 

●「ミカクニンヒコウブッタイ?あれ私のおうち」
 

○「もう驚くの疲れたんだけど…なんなんだいったい」

 

●「一緒に…帰ろ?」
 

○「え、いやいやいやまてまてまて」

 

●「もっと遊ぶ。大丈夫。優しくするから」
 

○「語弊を生む言い方をするな腕を掴むな」

 

●「一名様、ごあんなーい」
 

○「旅館かよ!ってうわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

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俺の時代プロジェクト様の企画「オンリーストーリー」

に応募させていただいた作品です。

 


【俺プロと遊ぼう】 決められたお題でボイスドラマを作ってもらいました!

 

桜の約束(女性2人台本)

人物

・千歳莉亜(ちとせりあ)

・千歳莉亜(幼い頃・セリフは1つ)

・千歳未亜(ちとせみあ)

・千歳未亜(幼い頃・セリフは1つ)

・ニュース(セリフは1つ)

 

概要

千歳莉亜

 └双子の妹。幼い頃から未亜と一緒に物語を書く。未亜を庇って事故に遭い、そのショックで文字が読めなくなる。罪悪感を持つ未亜に対して少しイライラしている。

「私は、あなた(未亜)を殺し(かけ)た」

 

千歳未亜

 └双子の姉。幼い頃から莉亜に励まされて小説を書く。事故の件をずっと引きずっていて、幼い頃の約束を守ろうと、必死に物語を描き続けついに文学賞を受賞。

「私は、あなた(莉亜の文学者としての命)を殺した」

 

「」内は心の声

 

 

 

 

莉・未『私は、あなたを殺した。』

 

莉亜 かんぱーい!おめでとう大先生!

 

未亜 大先生はやめてよ…

 

莉亜 いやいや!…あーあ。まさか未亜に先を越されるなんて

 

未亜 まさか私がこんな賞いただけると思ってなかったもん…

 

莉亜 またそんなこと言って!自信持ってよ!認められたんだよ!?

 

未亜 だって、この賞をもらうべきは、本当はっ!あのとき私が…

 

莉亜 …その話はすんなって何度言えばいいの?

 

未亜 っ…ごめん。

 

莉亜 わかればよーし!さあさあ飲んで飲んで!今日はお祝いなんだから!

 

未亜「私たちは、双子だ。比べられることはもちろん多くって色々苦しいこともあったけれど、2人で一緒にお話を考えることがすごく楽しくって、いつか大きな賞を取って、2人で本を出すんだって大きな夢をもったっけ。」

 

莉亜「2人で同じ賞に応募して、いつも2人で1番2番を争って、その夢は着実に実現に向かっていた…はずだった。」

 

未亜「私があのとき前を見ていれば、たったそれだけで、叶ったのに」

 

莉亜 …はぁ食べた飲んだ!おなかいっぱーい!   

「私は、酔ってフラつく足で階段を降りながらちょっぴり膨れたお腹をさすっていたんだ。」

 

未亜 ねえ、莉亜。

 

莉亜 ん〜?なに未亜。もしかして飲み足りない!?2軒目いっちゃう!?

 

未亜 もう酔ってるんだからそれはダメ。そうじゃなくて

 

莉亜 ええ!ひどーい!酔ってないもん!

 

未亜 あのね莉亜。あの日はごめんなさい。この賞は本当は莉亜が…

 

莉亜 あのさ、もうやめてって言ってるよね。なんで何度も何度も言うの?   

「私は、お酒が入っているのもあって少しイライラしていた。」

 

未亜 だって、あのとき私がちゃんと確認していればっ!!!あなたが私を庇うことなんてなかったっ!!   

「苦しかった。私のせいで莉亜が事故にあった。私のせいで、私のせいで彼女は書けなくなった。」

 

莉亜 うっさい。ねえ、なんなの?私が書けなくなったのは私の力不足。自分だけ賞を取ったからって私のこと憐んでるの?

 

未亜 ちがっ…ねえ!なんでそんなこと言うの!?私はずっとずっと莉亜の書く物語が大好きでずっとファンだよ!!   

「私は莉亜の腕を掴んで、首を振った」

 

莉亜 うるさい!今も書けない私にそれを言うの!?もうしつこいんだよ!   

「私は思いっきり莉亜の手を振り払った」

 

未亜 きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

莉亜 「気がついたら今まで私の後ろにいた未亜が、階段の下に転がっていた」     未亜!!未亜!!!!    

「もう、さっきまで酔っていたのなんて忘れるくらいに、無我夢中で未亜の名前を呼び続けた…」

 

莉亜 「未亜の命は助かったが、ずっと目覚めない。警察は事故として処理したと言っていたけれど、世間はそうではなかった。」

 

「妹が突き飛ばしたんじゃないの?」

「ありそ〜…ずっとライバルだったていうじゃん?」

「なのに最近全然書いてないんだって」

「才能に嫉妬したんじゃないの?」

 

莉亜 「その通りだ。何も言えない。私が未亜を突き落としたも同然だ。あの日、あの事故のあった日。未亜を守れたらそれでよかったのに。」     

ねえ…早く目を覚ましてよ。早く起きて私のこと殴るなり罵倒するなりしてよ…

 

ニュース 「次のニュースです。先日文学賞を受賞した期待の新人、千歳未亜(ちとせみあ)さんの受賞コメントが、先ほど発表されました。彼女は先日事故に遭い、現在も意識不明の重体とのことですが、事故に遭う数日前に編集部に預けていたとのことです。」

 

未亜「この度は、このような大きな賞をいただけたこと、とても光栄に思います。もしも私に何かあったら、この文章を公開していただければと思いこうしてつづらせていただくことにいたしました。 このお話は、私と私の妹との思い出からできているようなものなのです。私と妹は、幼い頃からお話を書くことが大好きでした。ずっと一緒に物語を書いて育ちました。私がもうやめたいと思ったときにはアドバイスをくれたり、励ましてくれたり、私を支えてくれたんです。妹がいなければ、私はとうの昔に書くことをやめていたでしょう。そんな彼女は、10年前私を庇って事故に遭い、その影響で文字が読めなくなりました。ショックを受けた彼女は、最近までお話をかくことができませんでした。私が彼女を殺したも同然だった。だから私にできることはなんだろうって考えて、彼女からもらったもの全てでお話を書こうと決めたんです。そうしてできたのが今回賞をいただいた「glow」。もし彼女がまた書こうと思ったときに、私が落ちぶれていたらいけない。その一心で書きました。いつか妹と本を出すと言う夢。その頃から変わりません。いつか絶対実現させます。どうか、私たちを暖かく見守ってください。」

 

 

莉亜 「未亜のコメントが発表されてから、私にたくさんの取材の話が来た。そこで昔の出来事を話すたびに、また、書きたいと心から思ったんだ。」     

 

未亜、私もまたお話を書いてみようと思うんだ。不器用だけど、それができたら、読んでくれる…?    

「私は今日も手を握って話しかける。もう2度目の桜が散った。時が経つのは早いな…と窓の外を眺めていると、未亜の指先が微かに動いた」     

未亜!未亜!?

 

未亜 …莉亜、おはよう。

 

莉亜 おはよう、じゃないよ!馬鹿!馬鹿馬鹿馬鹿!!!

 

莉亜(幼) ねえ!あのおっきな桜の木!あの木に誓おう!

 

未亜(幼) うん!いつか絶対に2人で本を出すの!

 

莉亜 あのとき誓った桜は、まだあの場所にあるだろうか。

 

未・莉「桜の散る日、私たちは、生かされた。」

 

 

 

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まとまり悪くってすみません。

こんな姉妹いたらいいなぁと思って、願望を形にした感じです。

大切な人との約束は、ずっと忘れないのかなかぁ。

筆の記憶(女性1人台本)

まだ起きていたのかい?

 

 

………なに、眠れないのかい…それなら、少し話をしようか。

 

『昔、絵を描くことが好きな少女がいた。

 

寝る間も惜しんで筆を動かして、

まるでカンバスが恋人だとでもいうように、方時も離さなかった。

 

誰に認められるでもなかったが、絵を描く時間が本当に幸せだったんだろうねぇ。

 

いつも笑っていた。村の人間も、その笑顔に癒されていた。

 

だが、不運なことに事故にあった。片手は切断、もう片腕は、もう絵を描くことは…

 

その日からみるみるやつれていった。笑顔を見せるどころか、言葉を発することもなくなった。

 

食べ物さえも受け付けない。このままでは死んでしまう。村人も考えあぐねてねぇ。

 

そんな時、1人の青年が少女を尋ねてきた。

 

「僕に描かせてくれないか」

 

そんなことをいったんだ。僕が君の腕になる、と。

 

その日から青年は少女の腕となって、たくさんの作品を描き続けた。

 

少しずつ。少しずつ周りにも認められるようになってねぇ。

 

少女だけでなく、村の人も感謝したさ。

また太陽のような笑顔が戻ったんだからね。』

 

…その後2人はどうなったのか、って?

 

さぁ…どうだろうねぇ。

 

あ、そうそう、その少女は常に自分の名前を掘った筆を使っていて、

青年が腕になると申し出た時に渡したんだそうだよ。

 

おや、誰かに呼ばれたね…はいはい、絵具まみれで孫の部屋に来るんじゃないよ。

 

筆くらい片付けてきたらどうなんだい。

 

「あれ、その筆って…」

 

…気がついたのかい?まあ、さっきの質問の答えは…想像に任せるとしよう。

 

今日はもう遅い。ゆっくりおやすみな。