桃瀬かりんの徒然台詞

思うがままに、のんびりお話を書いてます。

KING-1

KING

 

 

私を殺す前に、あなたが私を幽閉することくらいわかっている。

この国一の頭脳と言われた私だもの。わからないわけがないでしょう?

だからこそ、難儀なのでしょう。

 

幽閉を止めてくれと叫ぶ国民の声なんて、あなたには知ったこっちゃない。

処刑はやめてくれと言われても、あなたはの下す命令はなんて残忍なのでしょうか。

 

臣下の言葉はひとかけらの皮肉を含んでいる。

国民の誰もが願っていることをまるで誰も願っていないかのような、人ではないような扱いをする。

 

臣下たちは一刻も早くこれを進めたいようなそんな顔で私を見つめるのよ。

先が見えない前代未聞な楽しい祭りの始まり。

「最後に願いはあるか」?

私の愛は変わらない。だから、警告をしてあげるわ。

「あなたへのお願いなんて何一つないわ。」

心の中の思いをありったけ込めて

 

 

左を見ても右を見ても

今にも剣を引き抜いて私を刺殺す勢いなの

こんなに注目してもらえるなんて、なんだか照れ臭いわ。

 

私は今までにない声で叫んだ

「あなたは王。」

 

無邪気に遊んでいた、期待された未来の旦那様、

転んで怪我をしても、「痛いの飛んでいけ」って健気に笑っていた幼いあなた。

 

私は無様に死ぬことができるの。あなたが憎いと思う気持ちも、もうなくなって

「愛しているわ」


その思いとは裏腹に、泣いて泣いて叫んで、最後まで狂った女を演じるの。

 

私がいつもあなたにお願いしたいことがあったって、知っているかしら。

愛して欲しい。私は理由があって拾われたの。それは一つの警告だった。

 

 

「あなたへのお願いなんて何一つないわ。」

心の中の思いをありったけ込めて

  

左を見ても右を見ても

今にも剣を引き抜いて私を刺殺す勢いなの

「邪魔臭い」そう言わんばかりの顔をして

 

 

 

左を見ても右を見ても

今にも剣を引き抜いて私を刺殺す勢いなの

 

「アナタハオウサマ」

 

私は狂った声で叫んだ。

 

【GUMI】KING【Kanaria】 - ニコニコ動画

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狂った王と、狂った女を演じている王妃。

彼女たちは、幼い頃からの許婚だった。

聡明で美しい未来の王妃は、国民から慕われて絶大な人気を誇っていたが、臣下たちは政略結婚で嫁いできた異国の皇太子妃をよく思っておらず、受け入れようとはしなかった。

「王妃を殺してしまおう」

それが、臣下たちの考えだった。

 

 

 

写っている子は編みタイツっぽいし、女の子かなとも思ったので、もう一つ。

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